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市場養生訓

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第799回

2020年01月07日

 オスマントルコの帝国は約5世紀に渡って南東欧州を支配したが、最後の100年ほどはナショナリズムに覚醒した諸民族の闘いに翻弄され歴史の舞台から消えた。それはバルカンの歴史でもある。そこに視点を置けば米国とイランの争いは米国の帝国としての歴史の終わりの始まりと捉えることもできる。
 新年早々の出来事に狼狽したが、ここは心を落ち着かせて例年通り今年の市場の展望を考えてみたい。ポイントは5つある。
 一つは、ドル金利だ。FEDの金融政策に関しての当局者の発言や議事録を見る限り、今年の政策金利は利上げも利下げの可能性も低い。現行の金利水準が続きそうだ。金融市場の見方もほぼ似たようなものだが、当局者よりも利下げの可能性を見る者が多い。直近の先物市場のレートから類推する可能性では12月には0.25%の利下げを見る者が現状維持を上回る。
 二つ目は、米中問題だ。米中貿易交渉は第一段階の合意の可能性が高まり休戦状態だが、今後も次のステージが続く。これまではモノの貿易が交渉の中心だが、今年は金融や為替の比重が高まる可能性がある。米国は貿易赤字の大幅な削減を目指したが、成果が十分上がらないからだ。
 三つ目は、ドル離れの進行だ。米国は経済制裁を政治や外交交渉に利用するがそれが効果を持つのもドルとその決済システムを握っているからだ。そこに不満を持つ国はドル基軸通貨体制からの脱却を考える。ロシア、中国などは具体的に動いているが、欧州でもその必要性を認識し始めた。
 世界の外貨準備のドルの割合も初めて60%を割って50%台へ低下する可能性がある。
 四つ目は、米大統領選だ。誰が選ばれるかはもちろん重要だが、選挙中の情勢の変化がトランプの政策に与える影響は注視する必要がある。再選が最重要課題のトランプにとってポピュリスト的な政策に拍車がかかる可能性が高い。
 五つ目は、中国の債務問題だ。雇用を維持するため景気悪化を避けたい中国は金融緩和に舵を切った。債務は減るどころか増える可能性がある。デフォルトも減らない。金融の規律と緩和を行政指導でどうバランスをとっていくのか、当局の腕の見せ所になる。
 他にもイラン情勢、それに関連する原油価格の動向や金価格もリスクオフの程度を計る上でポイントになる。

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プロフィール

  • 著者近影 小口 幸伸(おぐちゆきのぶ)
    1950年生まれ。通貨・国際投資アナリスト。 元ナショナルウェストミンスター銀行国際金融本部長。 横浜国立大学経済学部卒業後、シティバンク入社。変動相場制移行後間もなく為替ディーラーとして第一線で活躍。シティバンクのチーフディーラーとなる。その後ミッドランド銀行為替資金本部長を歴任。


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