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市場養生訓

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第810回

2020年03月31日

 原油価格の下落が続いている。昨日はブレントが一時20ドル台に、WTIは20ドル以下に下落した。今は若干戻しているが、18年ぶりの低水準だ。
 現在はコロナウイルスが世界を席巻しているが、原油価格の下落も経済や金融市場に与える影響は大きい。サウジアラビアとロシアの原油減産を巡る確執を契機に急落した原油価格だが、今やコロナウィルスの拡散による世界景気の落ち込みからくる原油需要の減退に見合う価格形成が進んでいる。
 原油価格の急落は生産コストの比較的高い米国のシェールガス業者や北海油田、カナダのオイルサンドなど生産業者のバランスシートを著しく悪化させ、信用リスクの拡大の引き金にもなった。最初は信用力の低い、高金利の債券が大きく売られ、それが広範な債券市場に波及した。
 そこにコロナウイルスが直撃し、景気悪化、デフレの見通しが強まった。こうなると債券の信用力を計る格付けは下がる。格付けが下がると資金の借り手(債券発行者)のコストは高くなり、貸し手(債券投資家)は利回りは上昇するが、信用リスクに配慮しなければならない。貸し手の投資家(金融機関など)は一定水準の格付けを下回れば債券を売らなければならない。
 現在の新興国通貨の不振の背景にはこうした背景がある。
 昨日格付け機関のムーディーズは南アフリカの信用格付けを投資適格水準から格下げした。他の格付け機関のS&Pやフィッチは既に投資適格水準以下に下げていて、これで南アフリカの債券は所謂ジャンク債になった。それで南アランドは大きく売られ、1ドル18ランドを超えた。直近では17.98水準で推移しているが最安値水準だ。
 ムーディーズ以外の格付け機関は既にジャンク債のグレードに下げているように、南アフリカの経済運営、景気見通し、外貨債務の拡大には以前から懸念があった。それに今回のコロナウイルスが加わった。状況は一層深刻だ。ムーディーズが今後の見通しをネガティブにしたのも当然だ。
 こうした状況は他の新興国でも起こる可能性がある。ブラジル、メキシコ、トルコなどだ。
 コロナウイルスはすべてを憂鬱にさせるが、一つだけ希望の光が。
 デンマークが2週間ほどでロックダウンを解除できる可能性を首相が会見で述べた。解除を段階的に進めるスケジュールも明らかにした。デンマークが欧州の先駆けとなれば希望が持てる。

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プロフィール

  • 著者近影 小口 幸伸(おぐちゆきのぶ)
    1950年生まれ。通貨・国際投資アナリスト。 元ナショナルウェストミンスター銀行国際金融本部長。 横浜国立大学経済学部卒業後、シティバンク入社。変動相場制移行後間もなく為替ディーラーとして第一線で活躍。シティバンクのチーフディーラーとなる。その後ミッドランド銀行為替資金本部長を歴任。


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